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畳の上の格闘技 [トレンド]

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『ちはやふる』に『名探偵コナン』…

映画に取り上げられて注目を集める
競技かるたがアツい!

先月、2016年に2部作で公開された映画『ちはやふる』の続編が製作されることが発表されました。

『ちはやふる』は、競技かるたに情熱をかける高校生たちの青春ストーリー。映画のヒットにより「競技かるたって面白そう!」「ちはやふるを観ていたら競技かるたをやってみたくなった」という声が上がるなど、競技かるたは今、若い世代からも注目が集まっています。

そこで競技かるたの歴史や基本ルールなどをご紹介。奥深い競技かるたの世界に足を踏み入れてみましょう。


始まりは明治時代

上の句を読んで下の句の書かれた札を探すというかるた競技が行われ始めたのは江戸時代だと言われています。当時は場所によってルールが違うこともしばしば。かるたで用いる歌も小倉百人一首だけではなく、古今和歌集や源氏物語などからも採られていました。


そんなかるた競技のルールを統一し、ジャーナリスト・黒岩涙香(くろいわるいこう)が競技かるたとして確立したのは明治37年のこと。涙香は新聞「萬朝報」にかるたの特集記事を掲載し、第1回の全国競技会を開催しました。その後かるたは全国的に広がりますが、戦時中はかるたに興じるわけにもいかず一時中断。昭和23年に日本のかるた界はようやく復興し、「全日本かるた協会」が設立されて現在に至ります。
     
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競技かるたは畳の上の格闘技

競技かるたで使うのは、鎌倉時代に藤原定家がまとめた「小倉百人一首」。個人戦ではまず100枚の札を伏せてよくかき混ぜ、自分も相手も25枚ずつを並べます。残りの50枚は使いません。自分の方に向けて並べた札は「自陣」、相手方の札は「敵陣」と言い、並べ終わったら15分間で自陣・敵陣問わず50枚の札の位置をしっかり覚えます。競技中に敵陣から取った場合は自陣から相手に1枚送ることができ、先に自陣の札がなくなった方が勝ち。


かるたの上の句には、ここまで聞けば札が確定するという1~6文字の「決まり字」が存在します。競技かるたで勝つためには百人一首すべてを暗記した上、決まり字で素早く対応できることが大前提。競技かるたの最高峰・名人戦やクイーン戦では、決まり字を読まれた瞬間に札を取る猛者たちの様子が見られます。強烈な音を立てて勢いよく札を弾き飛ばす姿には、「体力使うし、もはやスポーツに見える」「スロー再生しないと速すぎて取る姿が見えない」「スピードがすごすぎてビビる」といった声が。激しい戦いぶりを見ると、競技かるたが畳の上の格闘技と呼ばれる理由がよく分かるようです。
     
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名探偵コナンにも登場

競技かるたにスポットを当てたのは『ちはやふる』だけではありません。4月15日から公開されている『名探偵コナン から紅の恋歌』では、百人一首をキーワードに大阪と京都を舞台に物語が展開。競技かるたの高校生チャンピオンだった謎の美女・大岡紅葉がストーリーに華を添えます。


メディアで取り上げられ、盛り上がりを見せる競技かるた界。全日本かるた協会では初心者向けの講習会も開かれているので、まずは百人一首を覚えるところから始めてみると面白いかも。

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